品川新駅開発(仮)住民説明会に潜入

品川新駅開発(仮)住民説明会に潜入

説明会に参加してきました

照りつける日の光が、肌を容赦なく焼く今日この頃。皆様は元気にお過ごしでしょうか。私は妻と娘が義母に誘われ、旅行に行ってしまったため、朝からとても暇でした。そんな暇を持て余した私の目に、机の上に置かれた一枚のビラが留まりました。

表_説明会ビラ

読んでみると、「品川駅北周辺地区1街区、2街区、3街区、4街区開発事業計画概要に関する説明会のお知らせ」とありまして、どうやら新駅開発に関する再開発の説明会のようです。開催日時ですが、2日開催日があり、

  1. 2018年8月3日(金)19時半開始
  2. 2018年8月4日(土)10時開始

でした。私がビラに気がついたのが4日の午前8時過ぎでしたので、当然その日しか選択できません。受付は9時半とあります。着の身着のまま、私は家を出ることにしました。会場は、TKPガーデンシティ品川(SHINAGAWA GOOSの1階です)

ビラの裏面に地図もありました。(私は行ったことがあるため、場所はわかりました)

裏_ビラ

そもそも、品川新駅とは

山手線新駅から読み解く品川再開発の行方

JR東日本は6月3日、定例の社長会見で田町・品川間に新駅を設置することを明らかにした。これまで報道ベースで新駅構想が取りざたされていたが、正式に発表した形だ。

場所は、田町駅から南へ約1.3キロメートル、品川駅から北へ約0.9キロメートルの地点。山手線と京浜東北線が停車し、両線が走る位置は今より東側に移す予定だ。暫定的な開業時期は2020年。五輪の開催時期を1つの目安とし、これに間に合わせることを目指す。駅名については未定で、今後公募も含めて検討していくという。(出典:上リンク)

2020年に新駅ができ、もちろんその周辺は商業施設になります。その開業は2024年であり、今回の説明会は2024年にできる街の構想に関するもののようです。余談ですが、最近まで駅名に関して公募がなされており、ネット上では大喜利としてかなり盛り上がっていた。
http://www.jreast.co.jp/shinagawa_shineki/
品川新駅(仮称)の駅名公募は、2018年6月30日(土)をもって終了いたしました。
たくさんのご応募ありがとうございました。
駅名の発表は、2018年冬頃を予定しております。(出典:上リンク)

個人的な意見ですが、官邸の意向とか東京都の意向とかに左右されて、ヘンテコな名前になるんじゃないかと訝っています。(地元住民は高輪駅で押している人が多い印象です。数年前からそういうポスターをよく見かけますし)ちなみに、高輪駅という呼称はかつてすでに他の駅で使われているようです。Wikipediaにその詳細が書かれています。

高輪駅(たかなわえき)は京浜急行電鉄の前身である京浜電気鉄道にかつて存在した駅で、当時本線の終着駅であった。駅跡地ではビルの建設が数回行われており、痕跡を確認することはできない。東京都港区高輪4丁目、現在のウィング高輪WESTがある辺りにあったとされている。(出典:高輪駅 – Wikipedia)

9時半過ぎには会場に到着

GOOS品川

この手の説明会は閑散としているのかと思っていましたが、なんと満員。9時半の受付と同時に多数の人間が押し寄せた模様です。大体、こういう場合って主催者は「前の方からお詰めください〜」と言うのに対し、控えめな日本人はどんどん後ろに座るわけですが、今回はもう前の方に人が多いこと、多いこと。ほとんどが年配の方でしたが、非常に熱気を感じました。皆さん、早起きですね。私も空いている席をなんとかみつけ、座ることができました。

プレゼンテーション

10時までずっとこのプレゼンテーションが会場前方には映されていました。そして10時きっかりに司会のご発声。流石は、一秒の遅延も許さないJR。企業努力の賜物をこんなところでも垣間見ることができます。これだけで来た甲斐があったかもしれません。

会場前方には、JR東日本のお歴々が鎮座しています。司会から役職の紹介はありませんでしたが、プロジェクトの責任者等、錚々たるメンツが並んでいる感じがしました。

主な説明内容

品川計画説明資料2

配布資料と会場のプレゼンテーションは内容が若干異なりました。覚えている限りだと、詳細な場所を画像を交えて説明してあったり、工事影響の実験内容が示してあったり、交通量の予測が示してあったりという具合です。その資料自体はとくに展開されていないようなので、今回の説明と内部向けの資料なのでしょう。

スケジュール高輪開発計画

 

風の通り道と風洞実験

資料_建物ビルの配置

気になった説明を2点ほど紹介します。まずはビル建設による「」の影響についてです。大きく2つの風の話題があると感じました。

  1. 海から吹く風をビル群が壁になって防ぎ、ヒートアイランド現象を加速させないか
  2. 高層ビルの出現により、周辺地域でビル風などの突風現象が起きないか

JR東日本の説明によれば、どちらも法令を遵守、「風の道」を示した国交省?東京都?のガイドラインに沿って開発を行うとのことで、問題はないそうでした。また、風洞実験やシミュレーションにより、風による影響や被害は出ない想定でいるとのことでした。(実際にそうなることを祈るしかありませんが、地域住民としては不安な月日を過ごすしかないようです)

東京MXの受信に影響が笑

もう一つ、面白い現象というか効果がありました。面白いというのは、不謹慎かもしれませんが、高層ビルの出現によりテレビ電波にも影響があるそうです。東京スカイツリーより、受信をしている地上波に関する案内でした。

詳細に関して、手元の資料ではなくプレゼン資料だけなのでうろ覚えなんですが、

五反田、大崎周辺にかけて、東京MXの受信に少々影響があるでしょう」というものでした。

この点に関して、異議のある質問や意見は特に出ていませんでした。それはおそらく港南・高輪地域へのものではないからでしょうか。私個人としては、21時代のバラいろダンディは欠かせないTVショーなので、もし今回の説明の該当範囲内なら、かなり憤慨していたこと間違いなしです。

今後、大崎、五反田方面の住人から訴訟とかおきなきゃいいですけど。MXを軽視しすぎな、JR東日本です。

質疑応答

怒号と罵声が吹き荒れるのかと思いきや、熱心な質問が多かったです。ただ、明確な回答を得られるわけでもなく、あくまでJR東日本の想定通りの質問が多かったのではと思います。興味深かった質問としては、

  • 地下3〜4階までの工事だと土砂等の運搬車両が多数行き交うのでは、その時期や数の想定
  • 1街区〜4街区まで高層のビル群が建つことによる海風の流入減少(風の通り道は本当に十分か)
  • 駅名称の公募などやっているが、コンセプトや決定時期
  • 桂坂や伊皿子坂で道路渋滞を招かないか心配
  • 高輪橋架道橋の存続
  • 港南地区への狭い道の整備
  • 新駅の想定乗降者数

などがありました。上記、いずれにも回答がありましたが、既存の回答と言いますかすでに説明で触れられた箇所を再度説明するにとどまり、法令に則り、問題なく進めるという回答が多かったように思います。住人側としては、その法令が甘いんちゃうん? とか試算が本当に合ってんの? という隠れた気持ちが見え隠れします。この短い説明会の時間では、どうしようもありませんが。

思いの外質問が多く、住民の期待と不安が現れていると思いました。私も手を挙げましたが、端のためか見えなかったのか、当てられずタイムアップ。

ちなみに私が考えていた質問は
  • 泉岳寺と新駅の乗り換え接続のために両駅を地下でつなぐそうだが、京急側に泉岳寺の改札内とホームとのエレベーターを設けて欲しい旨、JR東日本からも言ってもらえないか

という、少々長すぎる質問を考えていました。説明の中で、新駅から既存の泉岳寺駅まで専用の道が作られるというものがありました。それに関する質問がしたかったのです。懸念は、JR側はしっかり作るが、泉岳寺駅(京急と都営)の修繕や追加開発がなされないか、不十分な気がして、この質問を思いつきました。是非、JRさんから圧力をかけといて欲しいと笑